第35話「ロマネスク」

セリフとト書き

[ オープニング ]

[ ジャングルに墜落した旧ボドル基幹艦隊の戦艦。子育てをしている親鳥の巣に大蛇が近づいてくる。親鳥が威嚇する。蛇が雛をねらって襲いかかる ]

[ カムジン一派、戦艦を修復している ]
ゼントラーディ兵士A: [ 暑い ]うう…。メイン電源システムに切りかえます。
[ 戦艦に照明がつく ]
カムジン: いけそうだな。機関室、エンジンの状態はどうだ?
ゼントラーディ兵士B: パワー・コンデンサがいかれちまってます。交換しようにも、部品がないんでさ。
カムジン: エンジンの本体は?
ゼントラーディ兵士B: 本体のほうは2、3日もありゃ修理できるでしょうがねえ。パワー・コンデンサがなけりゃ、動かすのは無理ってもんです。
カムジン: わかった。てめえたちはとにかくエンジンの修理をすすめとけ。[ ゼントラーディ兵士Aに ]チャンネルをかえろ。命令をみんなに伝える。ボリューム最大でいけ。
ゼントラーディ兵士A: 了解。
カムジン: 野郎ども! 耳の穴かっぽじって聞いとけっ! この船を動かす前に、かたづける仕事ができた。俺とオイグルの隊は、地球人どもの工場を襲撃して反応エンジンの部品を奪う。襲撃隊は準備できしだい出発する。以上! 俺たちに文化を伝えたことを後悔させてやるぜ。てめえらが教えてくれた修理の技術を俺たちがどう使うか! [ 通信機を握りつぶす ]よ〜く、見せてやる!! ふふふ、はっははは、はっははは…!
[ 狩を終えた蛇が満足そうに、鳥の巣にとぐろを巻いている ]

[ クリスマス一色になったオノギ・シティ上空をバルキリー・パトロール警備隊が飛ぶ ]
輝: 2番機、3番機、視界が悪化してるので、帰路を変更する。中継ポイント通過後、進路120にとる。
パイロットA: 了解。
[ 輝、森林公園で未沙と喧嘩わかれしたときのことを思いだす ]
輝: [ 独白 ]お茶にでも誘ったら、機嫌なおるかなあ?
[ 輝、新地球統合軍司令センターに連絡をとろうとすると、シャミーが出る ]
輝: 早瀬少佐は?
シャミー: 勤務を終えて、帰られましたけど。
輝: 勤務を終えた?
シャミー: 私が交代勤務です。
輝: そう。東部地区、異常なし。パトロール隊、これより帰還する。
シャミー: 了解。

[ オノギ・シティ沿岸部の工業地帯 ]
運転手A: 送り状だ。
作業員A: え〜と、反応エンジン用パワー・コンデンサ2機、付属アセンブリーがJ−17、3台と、DF−107、2ダースを第3倉庫に搬入か。

[ パトロールを終えた輝が滑走路を歩いている ]
輝: ん?
[ 雪が降ってくる。頭上を見あげる輝 ]

[ マクロス・シティ。「青い風」3人組、おもちゃの露店をひらいている ]
ロリー: [ 買っていった子どもに ]どうもありがとう。また来てね〜! どうだ、売りあげは?
ワレラ: よくないな。まだ8個しか売れてない。
コンダ: クリスマスにはおもちゃが売れるって聞いたのになあ。
ロリー: [ 呼びこみの声をかける ]そこの坊ちゃん! プラモはいかがですか? [ ワレラ、コンダに ]場所がよくないんじゃないか?
ワレラ: そうかもしれん。もっと子どもの多い場所にかえるか。
ロリー: クリーニング屋はクビになったばかりだからなあ。がんばって稼がないと!
ワレラ: ああ。
コンダ: ああ。

[ マクロス・シティ。ミンメイ、公園のブランコに所在なくすわっている。カイフンとのわかれ(第34話「プライベート・タイム」)を思いだす ]

[ 「青い風」3人組、露店をたたんで移動している ]
ワレラ: この売りあげじゃ、年越すのもむずかしいぞ。
ロリー: 明日はイブだからなあ。場所をかえて、がんばろうよ! ん?
コンダ: どうしたんだよ。
ロリー: あれ、ミンメイちゃんじゃないか!?
[ ロリー、ブランコにすわるミンメイを指さす ]
ワレラ: ええ?
コンダ: ええ?
ワレラ: 確かに似てるな。
コンダ: ああ。
ロリー: お〜い、ミンメイちゃ〜ん!
[ ミンメイ、サングラスをして逃げだす ]
青い風: あ?

[ マクロス・シティ、輝の部屋。テレビ・ニュースがながれている ]
ヤマザケ(アナウンサー): さて昨夜、人気歌手のリン・ミンメイさんが急病で倒れたというニュースをお伝えしましたが、その後、彼女は病気で倒れたのではないことがわかりました。リン・ミンメイさんは、じつは昨夜から行方不明であることが関係者からの届け出によりあきらかになりました。ミンメイさんは昨夜遅く、ちょっと出かけてくると告げて外出したまま、いまだに帰らず…。
[ テレビを見ていた輝。家のベルが鳴る ]
ヤマザケ: 行方不明となっています。数日前にミンメイさんのマネージャー、リン・カイフン氏が姿を消したこととかかわりがあるのではないかと、芸能関係者は見ていますが、はっきりしたことはまだわかっていません。
[ 輝、ドアを開ける。ミンメイが立っている ]
輝: あ、ああ…。ん、ミンメイ。
[ ミンメイ、黙ってうつむいている ]
輝: なかに、入ったら? さあ。
[ 涙を浮かべたミンメイ、輝に寄りそって胸のなかで泣く ]
ミンメイ: うっ、うっ、うっ…。 輝: いったいどうしたの。ミンメイ…。
[ ミンメイ、泣きつづける ]

[ マクロス・シティ。タクシーに乗った未沙をクローディアが見おくる ]
クローディア: 一条くんによろしくね。
未沙: ええ。
[ タクシー、走りさる ]

[ 輝の家。コーヒーを飲む輝とミンメイ ]
輝: すこしはあったかくなった?
ミンメイ: ええ。…なんだか、みんなイヤになっちゃった。ちやほやされていい気になって、[ 窓辺へ行く ]気づいてみたらあたし、なにかいろんなものを落としてきたみたい。これからどうしたらいいのか、わからなくなっちゃった。
輝: 誰だって似たようなもんさ。みんな毎日、いろんなものをポロポロ落としながら生活してるんだ。
[ ミンメイ、輝を振りかえる ]
輝: ミンメイにはまだ歌があるだけしあわせさ。
ミンメイ: 好きなだけじゃダメなの。もう歌は歌いたくないわ。
輝: ミンメイ…。
ミンメイ: もう、歌わないわ。
輝: どうして?
ミンメイ: 歌えないの。
輝: カイフンさんと、なにかあったんだね。
ミンメイ: あの人のこというのやめて。あの人とは二度と会わないわ。
輝: ん、だけど…。
ミンメイ: 知りすぎたのよ。おたがいに顔を見るだけでもイライラするの。
[ 輝、驚きの表情 ]

[ 未沙、タクシーを降りて輝の家に近づいてくる ]

[ 輝の部屋 ]
ミンメイ: 芸能界にもむかしの友だちにも、あたしの気持ちを本気になって聞いてくれる人なんて誰もいないわ。
[ 未沙、呼び鈴を押そうとして、半開きになったドアからもれ聞こえるミンメイの声に気づく ]
ミンメイ: あたしのこと考えてくれるのは…。
未沙: ミンメイ…!
[ 未沙、すこしドアを開ける ]
ミンメイ: 親身になってくれるのは、あなただけよ。ねえ、ここにいちゃダメ?
輝: ええっ?
ミンメイ: ずっといると迷惑なのはわかってるわ。今夜だけ…。帰るところがないの! お願い、輝。お願いよ…。
[ 未沙、苦しみながらドアの外で会話を聞いている ]
輝: 僕はかまわないけど…。
[ 未沙、はっとする ]
輝: いいの、そんなことして。
[ 未沙、ドアを静かに閉める。輝の家の前から逃げだし、通りを走る ]

[ 街頭にもたれて息をつく未沙 ]
未沙: はあ、はあ、はあ…。
男A: ねえちゃんどうした? 気分でも悪いのか。
[ 未沙、首を横に振る ]
男A: なんだ、酔っぱらいか…。[ 去る ]

[ クローディア、バーからひとり出てくる。すれちがう恋人たちを見て、フォッカーを思いだす ]
クローディア: [ 独白 ]まだあいつのぶん、飲んでなかったっけ。

[ クローディア、バーに入ってカウンターにすすむ ]
マスターA: いらっしゃいませ。
クローディア: バーボン、ストレートでお願いね。
[ 酔った女客が、「サンセット・ビーチ」を口ずさんでいるのが聴こえる ]
クローディア: あっ!
[ クローディア、口ずさんでいるのが未沙だと気づく。未沙、思いつめた表情 ]
クローディア: 未沙…!

[ 輝の家。ミンメイ、ベッドで眼をさます ]
ミンメイ: ああ。輝のうちなんだ。
[ ミンメイ、起きあがって寝室から出ると、ソファの上で寝ている輝を見つける。ミンメイ、落ちかかっている毛布を直してやる ]
ミンメイ: ありがとう、輝。

[ アイキャッチ ]

[ 未沙、軍用車でマクロスに向かう。輝とミンメイのことを思いだす ]
未沙: ん…。
運転手B: 少佐殿、ご気分が悪いんでしたら、車、とめますけれども。
未沙: いいの。このままやって。

[ マクロス・シティの新地球統合軍司令センター第2セクション ]
シャミー: うっそ〜! 早瀬少佐が二日酔いですって!
キム: しいっ! 声が大きい。
シャミー: [ 声をひそめて ]それ、ほんとにほんとうなの?
キム: じゃあ今日のパーティで確かめてみたら?
シャミー: うん…。あたしにそんな無神経なことできるわけないでしょう?
キム: まあ、常識人ぶってる。
シャミー: ふ〜んだ!

[ オノギ・シティの港。煙草を吸っている作業員の前に、とつぜんリガートがあらわれる ]
作業員B: おおっ! ああ! ああ…。た、た、たいへんだあ〜。
[ リガート、発砲 ]

[ マクロス・シティの新地球統合軍司令センター ]
未沙: パーティですって?
ヴァネッサ: ええ。ブリッジのメンバーでひらくんです。少佐にも参加していただきたくて。あのう、一条大尉もごいっしょにいかがですか?
未沙: ああ、かれは行かないと思うわ。
ヴァネッサ: え、今日は非番じゃ…?
未沙: 風邪がひどくて、寝こんでるの。
シャミー: オノギ・シティより緊急入電。
未沙: はっ!
シャミー: カムジンの一隊が工業地帯を襲撃しています!
未沙: マックス・ミリア隊、スクランブル! 東部パトロール隊は、オノギ・シティへ支援に急行せよ。

[ マックスとミリアが走る。バルキリー隊が進路をオノギ・シティへ向ける ]

[ オノギ・シティ工業地帯 ]
カムジン: オイグル、まだ見つかんねえのか!
オイグル: 似たような建物ばっかで、わかんねえんでさ。
カムジン: ちっきしょう。イライラする展開だぜ、まったく!

[ 軍用車がオノギ・シティをまわって、市民に警報を出している ]
軍人A: オノギ市民のみなさん、ゼントラーディの一群が工業街を襲っています。兵士の誘導にしたがって、至急避難してください。
[ 市民、逃げだす ]
人びと: [ 口ぐちに ]きゃあ〜!

[ マクロス・シティ、新地球統合軍司令センター ]
グローバル: やつらはなにかをさがしている。
エキセドル: あくまでも推測にすぎませんがな。カムジン本来の攻撃目標は統合軍本部のあるこの街のはず。やつの性格からして、からめ手で攻めるなどということは考えられませんな。
グローバル: ねらいは反応エンジン!
エキセドル: [ うなずく ]おそらく。
グローバル: 早瀬くん!
未沙: はい。バルキリー東部パトロール隊、マックス・ミリア隊に告ぐ。カムジン一派の目的は反応エンジンの奪取にあると推測される。コンビナート・ブロックの反応エンジン工場を守れ!
[ バルキリー隊、反応エンジン工場へ向かう ]

[ オノギ・シティ工業地帯 ]
カムジン: オイグルの野郎、モタモタしやがって!
[ バルキリー1機がカムジンをねらって攻撃してくる ]
カムジン: [ 発砲しながら ]おっ、うわあああ!! えいっ、うわああ。
[ バルキリー、撃墜される ]
カムジン: やっと俺の趣味になってきやがった。

[ カムジン一派の別働隊 ]
ラプ・ラミズ: 来たぞ。…行け!
[ クアドラン・ロー隊、下方からマックス・ミリア隊はじめバルキリー隊を奇襲する。交戦 ]
ミリア: ラプ・ラミズ司令。
ラプ・ラミズ: ミリア。

[ オノギ・シティ ]
オザワ(アナウンサー): 臨時ニュースを申しあげます。今朝7時20分ごろ、オノギ・シティにバトル・ポッド群が襲来しました。ポッド群は、オノギ・シティの海岸部にある工業地帯を襲撃しています。各地のパトロール隊が鎮圧に向かっていますが、予想以上の反撃にあい…。
輝: オノギだったら、俺のうけもち区域じゃないか! なんで俺にスクランブルがかからないんだ!?
ミンメイ: はっ!
輝: いつものことさ。
ミンメイ: 輝…。[ 出かけようとする輝に、ミンメイはなにごとかを訴える ]
[ 輝、スカル・ワンに搭乗して発進してゆく。出かける直前にミンメイがいった言葉(不明)を思いだす ]

[ オノギ・シティ工業地帯。カムジン、倉庫でカバーのかけられた反応エンジンを発見する ]
カムジン: ふん、大当たり。くっ、う…。[ 反応エンジンをかつぎあげる ]ああ! だ、脱出するぞ!
ゼントラーディ兵士C: へい!

[ 一条機、オノギ・シティ上空に到着 ]
輝: あれか!
[ 一条機、オノギ・シティに向けて急降下してゆく ]

[ ミンメイ、マクロス・シティのスーパーで買いものをしている。ラジオからニュースが聞こえてくる ]
オザワ: ニュースの時間です。本日8時に起こったオノギ・シティにおける戦闘はいちだんと激しさを増しており、両軍および市民のあいだにかなりの死傷者が出ている模様です。
[ ミンメイ、手に持ったパイナップルを落とす。パイナップル、割れる。いそいで輝の家にもどるミンメイ ]

[ カムジン、グラージのマニピュレータで反応エンジンを確保する ]
カムジン: ようし。オイグル、とんずらの用意だ!
オイグル: がってんだ!

管制官A: やつら、退却しはじめました。南西方向へ向かっています。
輝: まわりをかためろ! 居住区域を出たところでミサイルの使用を許可する。

[ ミリア機、ラプ・ラミズのクアドラン・ローをねらうが撃つのをためらう ]
ミリア: あっ、う…。
マックス: ミリア、街のほうへ支援に向かう。あっ…! これは!?
[ ゼントラーディの小型戦艦が工業地帯に着陸する。グラージやリガートを収容する。一条機が攻撃しているが戦艦には歯がたたない ]

カムジン: こちらサンタのおじさん。作戦は完了だ。俺たちはラプ・ラミズを拾って帰還する。クリスマス・プレゼントの時間だ。
[ 輝、戦艦を追撃する ]
カムジン: 繰りかえす、クリスマス・プレゼントの時間だ!
[ 街のいたるところで、爆弾が爆発しはじめる ]
輝: マックス、ミリア、追跡は中止だ。街の住民を救助する。
マックス: 了解。

[ オノギ・シティは火の海と化す。一条機、消火弾で消火活動をおこなう。ミリア機、子ども2名と犬1匹を手にかかえている ]

[ 破壊されたオノギ・シティ。病院には多数の負傷者が治療をうけている。遺体のそばで泣いている市民 ]
オザワ: オノギ・シティでの戦闘がバトル・ポッドの退却により終結してすでに6時間。一時は全市を焦土化するのではないかと思われた大火災も、ようやくおさまり、街にはふたたび静けさがもどってきました。しかし、この戦闘により軍人、民間人ともに多大の死傷者が出…。
[ ミンメイ、テレビのスイッチを切る。大きなため息 ]

[ オノギ・シティのキリスト教会。神父がキリスト像を見つめている。教会の外で、人びとが「きよしこの夜」を歌いはじめる。ほほえんで十字を切る神父 ]

[ 暗い部屋のなかで、ミンメイが輝の無事を祈っている ]

[ 輝と未沙、マクロスの近くで向かいあっている ]
輝: ヴァネッサから聞いたよ、俺にスクランブルがかからなかったわけを。
[ 未沙、眼をふせる ]
輝: どうして俺が病気だなんて嘘ついたんだ!
未沙: 輝、玄関のドア、いつもきちんと閉めておかないと、不用心よ…。
輝: [ 思いあたる ]う、あ…。

[ マクロスがライト・アップされる。ブリッジ3人娘と「青い風」3人組がいっしょにながめている。仲睦まじいマックス・ミリア夫妻。コミリアはマックス 髪をいたずらしている ]

[ 輝が帰宅する ]
ミンメイ: あっ!
[ 輝、部屋の電気をつける ]
ミンメイ: [ 眼に涙をためて ]ああ…。[ 涙をふく ]
輝: 帰ったよ。
ミンメイ: おかえりなさい。[ ふたたび涙ぐむ ]やだ、わたしちょっと顔、洗ってくる。
[ ミンメイ、リビングを出てゆく。テーブルの上には料理とケーキ、ワインなどが用意されている。もどってきたミンメイ、輝にうしろから抱きつく ]
ミンメイ: ああ、よかった。輝、生きてる。
輝: ふふ。
ミンメイ: 輝、お願い、軍人なんか辞めて。こんな思いして待つなんて、わたし…。

[ ミンメイ、ケーキのろうそくに火をともす ]
ミンメイ: メリー・クリスマス、輝。
輝: メリー・クリスマス、ミンメイ。
[ ミンメイ、眼を閉じて輝に顔を寄せる。輝、ミンメイにくちづけする ]

[ 次回予告 ]

ナレーター: 戦艦を手に入れたカムジンは最後の決着をつけるべく、動かぬマクロスに突入を敢行した。
「超時空要塞マクロス」、最終回「やさしさサヨナラ」。

[ エンディング ]

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登場する人びと(登場回数)

一条輝(35)
リン・ミンメイ(34)
早瀬未沙(35)

ブルーノ・J.グローバル(29)
クローディア・ラサール(31)
ロイ・フォッカー(23) - 回想シーンのみ セリフなし
マクシミリアン・ファリーナ・ジーナス(マックス)(24)
ミリア・ファリーナ・ジーナス(15)
ヴァネッサ・レイアード(30)
キム・キャビロフ(28)
シャミー・ミリオム(30)
エキセドル・フォルモ(22)

コミリア・マリア・ファリーナ・ジーナス(3)

リン・カイフン(17) - 回想のみ セリフなし
ワレラ・ナンテス(21)
ロリー・ドセル(21)
コンダ・ブロムコ(21)

カムジン・クラヴシェラ(16)
オイグル(13)
ラプ・ラミズ(11)

ヤマザケ - アナウンサー
オザワ - アナウンサー
パイロットA - バルキリー・パトロール警備隊
運転手A - オノギ・シティ
運転手B - マクロス・シティ
作業員A - オノギ・シティ
作業員B - オノギ・シティ
男A - マクロス・シティ
マスターA - マクロス・シティのバー
軍人A - オノギ・シティ
管制官A - 新地球統合軍
ゼントラーディ兵士A - カムジン一派
ゼントラーディ兵士B - カムジン一派
ゼントラーディ兵士C - カムジン一派

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スタッフ

脚本 … 富田祐弘
絵コンテ … 高山文彦
演出 … 高山文彦
キャラ作監 … しまだひであき
原画 … 山崎茂 門上洋子 神原敏昭 小林利充 江川すぐる
動画 … 本猪木浩明 北村大平 井戸智恵子
     青柳富士子 石渡美代子 中田雅夫
     山本勝也

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ノート

「青い風」3人組は第3部「戦後編」開始当初はクリーニング屋の店員だった(第29話「ロンリー・ソング」)が、おそらくは顧客からあずかった洗濯物にミンメイのサインをねだるなど勤務態度が不真面目だったためクビになり、本話ではおもちゃの露天商をしている。この3名の決して順調とは思われない生活ぶりは、ゼントラーディ人が地球での生活になじむことのむずかしさを如実に示している。

輝とミンメイのただならぬ場面に鉢あわせした未沙が本話では(ふたりに顔を見せることなく)逃げだしてゆくのにたいし、劇場版「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」ではぎゃくにふたりに対峙して、輝に「どういうこと…?」と詰問している。両場面の未沙の態度のちがいは、輝と未沙の関係のふかさと結びついている。前者はまだ事実上の恋人ではない輝にたいしてそれほど強い態度をとれない未沙ということであるし、後者では仲がより進展しているからこそ対決するわけだ。

出撃しようとした輝にミンメイが訴えた言葉は不明のまま。しかし文脈から「軍を辞めて」だということは容易に想像できる。

ミンメイがパイナップルを落とすのは輝の危機を暗示する演出。パイナップルは、フォッカーの戦死を思いださせる(第18話「パイン・サラダ」)。

オノギ・シティ攻防戦のあと、傷ついた人びとが「きよしこの夜」を歌いながら立ちなおってゆくさまは、文化(歌)が人間を救うというマクロスのテーマを象徴している。

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