第30話「ビバ・マリア」

セリフとト書き

[ オープニング ]

管制官A: シャトル、発射準備完了しました。バルキリー隊発進後、ただちに秒読み開始します。

ナレーター: 軍備増強のため、ゼントラーディ軍の自動宇宙船製造工場衛星奪取作戦がたてられた。そして、その作戦に参加する地球人兵士たちが、いま飛びたとうとしている。

[ ロケット・ブースター付のバルキリー隊がつぎつぎに発進する ]
管制官A: シャトル、発射!
[ シャトル発進。ロケットを切りはなし、バルキリー隊と編隊を組んですすむ。前方にブリタイ艦が見えてくる。シャトル、ブリタイ艦に入ってゆく。バルキリー隊、着艦。合図をおくりあう輝とゼントラーディ兵士。シャトルから未沙、クローディア、エキセドルが降りてくる ]
ブリタイ: よくわが艦に来られた。歓迎しますぞ。
エキセドル: ブリタイ閣下、お元気そうでなによりですな。
ブリタイ: おお、エキセドル。おまえも元気そうだな。
エキセドル: はい、おかげさまで。
ブリタイ: あ、ラサール少佐、早瀬少佐、自分の艦のようにくつろいでくれたまえ。
未沙: ありがとうございます、ブリタイ司令。
エキセドル: どうだ、エキセドル。わしの地球流のあいさつもうまくなっただろう。
未沙: ふふふ。
クローディア: あははは。
ブリタイ: さあ、ブリッジに案内しよう。
[ ブリタイ、未沙、クローディア、エキセドルをともなって歩いてゆく ]

[ 格納庫。マックスがミリアに合図をおくる。ミリアの機体腹部からポッドが降りてくる。マックスがポッドからコミリアを出す ]
コミリア: あ…、あ…、あ…。

[ ブリタイ艦ブリッジ ]
ブリタイ: 地球人の収容はどうなっておる?
ゼントラーディ兵士A: 完了しました。
ブリタイ: よし、発進準備にかかれ。
ゼントラーディ兵士A: 了解。
ブリタイ: ふ〜む、2年ぶりの戦闘か。しかし、こうやってわれわれと地球人が共同作戦をおこなうなどとは、かつて夢想だにできなかったことだ。これも文化の力か。
クローディア: そうともいいきれませんわ。各地で発生している暴動…、ああ、失礼しました。
ブリタイ: いや、かまわん。ま、いずれ膿は出しきらねばならなくなるだろう。

[ ブリタイ艦 ]
マックス: ひさしぶりですね、この艦も。
輝: 捕虜になって以来だもんな。
マックス: どうです、捕虜になった者同士でパーティでもしませんか? クローディアさんも呼んで。いちどミリアにも地球のホームパーティーってのを見せてやりたいと思ってたんです。
輝: 料理はどうするんだい?
マックス: ふっ、僕にまかせてください。和風、洋風、中華風、どれでもリクエストに応じますよ。
輝: おまえってまるで、スーパーマンだな。

[ ブリタイ艦ブリッジ ]
クローディア: 反応炉出力、異常なし。エネルギー・レベル9.5から増大中。
ゼントラーディ兵士B: 空間転移、座標算出完了。
クローディア: 全フォールド・システム、長距離転移準備完了。
ブリタイ: よろしい。フォールド航行開始。
[ ブリタイ艦、フォールド ]

[ ブリタイ艦の一室でホームパーティーがおこなわれる。ミリアに抱かれたコミリアが哺乳びんでミルクを飲んでいる。一同、くつろいでいる ]
コミリア: ふあ…、ふええ…。
[ 笑うコミリアをミリアがあやす ]
未沙: うふ、ねえミリア、コミリアちゃん、ちょっとだけ抱かせてくれない?
ミリア: 子どもが抱きたかったら、自分でつくればいいだろう? これはわたしがつくった子どもだ。
未沙: あ…。
マックス: ミリア、そういういいかたはよくないよ。早瀬少佐に抱かせてあげなさい。
ミリア: わかった。少佐、いきますよ!
未沙: ええっ!?
ミリア: ほらっ!
[ ミリア、コミリアをほうり投げる ]
未沙: ああ!
クローディア: はっ!
輝: ああ…!
未沙: ああっ。
[ 未沙、なんとかコミリアを抱きとめる ]
未沙: んもう、なんてことするの!?
クローディア: ケガはないようね。
マックス: だいじょうぶですよ、コミリアは骨格がしっかりしてますから。
未沙: ああ。
クローディア: まあ。
未沙: だいたい戦場に子どもを連れてくるなんて、非常識もはなはだしいわよ。
ミリア: 自分の子どもぐらい、ちゃんと守ってみせる。
未沙: あ、あなた、すこしくらい戦闘能力が高いからって…、いたっ!
[ コミリア、未沙の頬をつねる ]
未沙: うふっ、まあ。ふふふ。
輝: はあ。
マックス: ふう。
未沙: まるで人見知りしないのね。
クローディア: ほんと? あたしにも抱かせて。
未沙: だ〜め。あたしのほうがさきよ。
クローディア: んんっ、ケチ。
未沙: うふ、だ〜め。
クローディア: ほら、コミリアちゃん、レロレロばあ〜。
未沙: うふふふ。
クローディア: ほら笑ったじゃない?
未沙: ほんと。
クローディア: かわいい。
輝: [ マックスに小声で ]コミリアをとられて、ミリア、怒ってるんじゃない?
マックス: 心配ないですよ。あれはですね、自分の子どもがちやほやされてるんで、気分がいいって顔です。
輝: そうか?
マックス: それより、早瀬さんのほうに気をつかったほうがいいんじゃないですか?
輝: ええ!?
マックス: ほら、あのうれしそうな顔。見てごらんなさい。[ 未沙がコミリアをうれしそうにあやしている ]赤ん坊が大好きでしょうがないでしょうね。自分の子どもだったらもっとすごいだろうな。早瀬さんの赤ちゃんだったら、見てみたいと思いませんか? ね、一条大尉?
輝: そんな眼で見るなよ。
未沙: なあに? 男同士でないしょ話?
輝: そうそう。女には聞かせられません。
未沙: んん。
クローディア: あ〜ら、くやしい。さあ、ミリア、こっちにいらっしゃい。女は女同士でパアッとにぎやかにやりましょうよ。
ミリア: そうか、むかしのゼントラーディ軍のようだ。
クローディア: え?
未沙: まあ。あははは。
一同: あははは。
[ パーティが終わり、エプロン姿のマックスがかたづけものをしている。ミリア、寝ているコミリアを抱いている ]

[ ブリタイ艦内。ホームパーティーの帰り道 ]
未沙: 今日は楽しかったわねえ。マックスの手料理もおいしかったし。
クローディア: あなたは、コミリアちゃんを抱けたから楽しかったんでしょう?
未沙: うふ、じつをいうと、そうなのよね。
[ 未沙の部屋の前に着く ]
未沙: お茶でも飲んでいかない?
クローディア: ううん、あたしはもういいわ。
未沙: そう。[ 輝に ]じゃあクローディアをそこまで送ってくるから、あなたは部屋で待ってて。
輝: え? ああ…。
クローディア: じゃ、おやすみなさい、一条くん。
輝: おやすみなさい。
クローディア: [ ウインクして ]いい夜を。
輝: えっ!
[ 未沙、クローディア、歩いてゆく ]
クローディア: 未沙。
未沙: ん?
クローディア: コミリアを抱いている姿、似あってたわよ。
未沙: え?
クローディア: [ ウインクして ]おやすみ。
[ クローディア、部屋に入る ]

[ クローディアの部屋 ]
クローディア: [ ため息 ]はあ。んっ!
[ クローディア、靴をぬいでベッドに身をふせる ]
クローディア: ロイ…、あなたの子ども、抱けなかったわね…。

[ 未沙の部屋。輝が手持ちぶさたであたりを見まわしている。テーブルに置かれたライバー少尉と幼いころの未沙の写真に気づく。写真を手にとって見る。未沙が入ってくる ]
輝: ご、ごめん。べつに、その…。
[ 輝、あわてて写真たてをもどすが、横向きに置いてしまう ]
未沙: お茶ぐらい入れて待ってればよかったのに。
輝: ん、ごめん…。その、気がつかなくて。
未沙: いいわ。あたしが入れるから。
[ 輝、写真たての向きをもとに直す ]

[ 輝、未沙、ソファにすわってお茶を飲んでいる ]
未沙: コミリアちゃん、かわいかったわね。
輝: おたく、さっきからそればっかりだね。
未沙: だって、ほんとにかわいいんだもの。それともあなた、子ども嫌いなの?
輝: そんな意味じゃ…。俺だって子どもは好きだけどさ。
未沙: [ 笑って ]そう。
[ 輝、お茶を飲む ]
未沙: 話はかわるけど…、この前から聞きたいと思ってたことがあるの。ん、あのね…。
輝: なんだよ。
未沙: その…。
輝: はっきりしろよ。
未沙: あたしと…。
[ ブザーが鳴る ]
ゼントラーディ兵士C(女): [ 艦内放送 ]早瀬少佐、ラサール少佐、至急ブリッジにいらしてください。
未沙: ん、もう、なによこんなときに! 一条くん、またこんど話しあいましょう。
輝: あ、ああ…。
[ 未沙、立ちさる ]

[ ブリタイ艦ブリッジ。未沙とクローディアがやってくる ]
未沙: ブリタイ司令、どうしたんですか?
[ ブリタイ、モニタを見るよう眼でうながす ]
未沙: え?
[ モニタには大破した戦艦の残骸が映っている ]
未沙: これは!?
クローディア: 地球の船ではないし、ゼントラーディのタイプともちがうようですが。
エキセドル: まちがいなく、監察軍の戦艦ですな。
未沙: 生存者は?
エキセドル: 生命反応はゼロ。戦艦が破壊された時期はつい最近と推定される。
ブリタイ: ボドル・ザー艦隊四散のあとか。
エキセドル: おそらく。
未沙: 司令、詳細な調査を!
ブリタイ: 許可できんな。
未沙: しかし、これが地球人と監察軍の二度めの接触なんです。許可してください。
エキセドル: 監察軍に関する情報はすべて地球側にあたえた。まだ不足か?
未沙: しかし、あれはあらたな情報源です。
エキセドル: あれがマクロスのようなブービー・トラップではないという保証はどこにもない。
未沙: はっ…。
エキセドル: この任務の重要性を考えれば、多少の危険もおかすわけにはいかんのだ。
クローディア: 未沙、エキセドル記録参謀のおっしゃるとおりよ。
未沙: わかりました。
ブリタイ: ただちに最終フォールドに入る。
[ ブリタイ艦、フォールド。宇宙空間に監察軍艦の残骸のみが残される ]

[ アイキャッチ ]

[ ブリタイ艦、デフォールド。前方に工場衛星とゼントラーディ軍の艦隊が見える ]
クローディア: 大きいわねえ。
未沙: プロトカルチャーの力って偉大だったのね。これほどのものをつくれるなんて。
マックス: 強行偵察、準備完了。
未沙: あっ!
[ 未沙、いそいで管制席にもどる ]
未沙: 指示遅れてごめんなさい。発進してちょうだい。
マックス: 了解。
[ マックス、ミリア、発進スタンバイ ]
ブリタイ: 守備艦隊のダガオ司令を呼びだせ。
エキセドル: はい。
未沙: どうなさるおつもりです?
ブリタイ: いちおう降伏勧告をしてみるつもりだ。まあ、あの石頭には無駄なことだとは思うが。
未沙: 勧告だけでは弱いんじゃないでしょうか。あたしたちがプロトカルチャーであることを示せば、あるいは…。
ブリタイ: なるほど。どうだ、エキセドル。なにかいい手はないかな?
エキセドル: はい、キスがいちばんではないかと。
ブリタイ: [ うなずく ]確かにあれは衝撃が大きいからなあ。早瀬少佐、すまんが捕虜になったときのようにやってくれんか?
未沙: えっ! あ…[ 顔を赤らめる ]そんな…。
ブリタイ: さいわいこの艦には、一条大尉といったかな、あの軍人も乗っておるではないか。
クローディア: そうよ、未沙。地球のためだと思って盛大におやんなさい。

[ マックス、ミリア、発進する ]
ゼントラーディ兵士D: ダガオ司令官がお出になりました。スクリーンにまわします。
ダガオ: ひさしぶりだな、ブリタイ。いったいなに用だ。
ブリタイ: われわれはここに貴君の降伏をもとめる。
ダガオ: なんだと? たかだか戦艦1隻でなにができるというのだ。
ブリタイ: われわれはプロトカルチャーと接触し、文化を手に入れた。降伏したほうが身のためだぞ。
[ 輝、ブリッジにやってくる。未沙、席から立ちあがる ]
輝: 一条輝、まいりました。
ブリタイ: おお、ちょうどよいところへ来た。ダガオ司令、こちらを見ていただこう。
[ 未沙、輝のそばに立つ ]
ダガオ: なんだ、そのマイクローンは? そいつらがプロトカルチャーとでも…。
[ モニタ、輝と未沙にズームする。未沙、ダガオに顔を向ける ]
ダガオ: お、女がいるではないか!
ブリタイ: さよう、女だ。これからこのふたりに、文化の力のほんの一部を示してもらう。
輝: 文化の力って、ひょっとして…、あ、あれのこと?
[ 未沙、笑ってうなずく ]
輝: と、ちょ、ちょっと待ってよ。そんなこときゅうにいわれたって、はいそうですかって、できるかよ。
ミリア: 一条大尉が作戦遂行に反対してるようだが、だいじょうぶなのか?
マックス: 反対しても無駄なの。上官の早瀬少佐が決めた。
未沙: 一条大尉、これは命令です。
マックス: キスするしかない。
ミリア: そうか。でも、なぜ一条大尉はキスを嫌がるのだろう。あれはとてもいいものなのに。
輝: なにも人前でわざわざやることないじゃないか!
未沙: これは上官の命令よ。
[ エキセドル、機器を操作しはじめる ]
輝: だ、だいたいこんなことに上官命令なんて横暴だよ、越権行為だよ!
[ ミンメイの「0−G Love」がながれはじめる ]
輝: ん?
ダガオ: こ、こ、これは!?
ゼントラーディ兵士: [ 口ぐちに ]おお! な、なんだこれは?
ダガオ: [ 耳をふさいで ]き、聴いてはならん!
輝: ミンメイ…。
[ 未沙、輝に近づいて強引にキスする ]
輝: ん、んん…!
ブリタイ: ダガオ、これを見るがいい。
ダガオ: く、くく…。
[ ダガオ、モニタを振りかえると、輝と未沙がキスをしている ]
ゼントラーディ兵士: [ 口ぐちに ]おお!
ダガオ: な、なんなんだ!?
[ ゼントラーディ兵士たち、うき足立つ ]
ダガオ: み、見るな! 見てはならん!
[ ゼントラーディ兵士のひとりが気をうしなう ]
ダガオ: [ 激しく動揺しながら ]残念だったな、ブリタイ。こんなまやかしがわれらに通用するとでも思ったか。なにがプロトカルチャーだ。なにが文化だ!
[ 衝撃音とともに、ダガオ艦内部にマックス機、ミリア機が突入する ]
ダガオ: 敵襲か!
ゼントラーディ兵士E: マイクローンだ。マイクローンの攻撃だぞ!
未沙: ミリアとマックスだわ。
輝: なに!?
[ ゼントラーディ兵士たち、2機をとりかこんで、銃を向ける ]
ダガオ: おお!?
[ ミリアがキャノピーを開けて、ヘルメットを脱ぐ ]
ミリア: わたしはもとゼントラーディ軍兵士、ミリア・ファリーナ・ジーナスだ。
ダガオ: あのラプ・ラミズ隊のミリアか!
ミリア: いかにも。そしてあれが、プロトカルチャーのマクシミリアン・ファリーナ・ジーナスだ。
[ マックス、ヘルメットを脱ぐ ]
ダガオ: たかがマイクローンではないか。なにがプロトカルチャーだ。
マックス: それではこれを見ろ!
[ ミリア、操縦席にいたコミリアを抱きあげる ]
ダガオ: なんだ、それは!?
ゼントラーディ兵士F: [ おびえる ]プロトカルチャーのマイクローン!
[ コミリア、眼をこするしぐさをする ]
ゼントラーディ兵士F: うわっ、動いた。
ミリア: これは「赤ん坊」というものだ。名前はコミリア・マリア・ファリーナ・ジーナス。だんだん大きくなって、われわれとおなじ大きさになる。これはわたしと、かれがつくったものだ。
[ マックス、うなずく ]
ミリア: おまえたちに、プロトカルチャーが撃てるか!
[ ミリア、コミリアを高だかとさしあげる ]
ゼントラーディ兵士: [ 口ぐちに ]おお!
ミリア: よく見ろ、これがプロトカルチャーのしるしだ!
[ ゼントラーディ兵士たち、銃を投げだし、逃走しはじめる ]
ゼントラーディ兵士G: プロトカルチャーだ!
ゼントラーディ兵士H: 文化だあ!
ゼントラーディ兵士I: 汚染されるぞ〜!
[ ダガオ、逃げだす ]
ブリタイ: ふ、ふふふ…。
クローディア: 結局、あなたがたふたりのキスより、コミリアひとりのほうが迫力あったわけね。
未沙: [ 笑って ]そうみたいね。
[ 輝、しょげている ]
ブリタイ: 旗艦は撃破されたわけではないからな。相手がどう出てくるかわからん。いちおう臨戦態勢に入る。
未沙: 了解。
ブリタイ: ただし敵の攻撃があるまでは、出撃させてはならん。
[ ブリタイ艦の攻撃部隊、スタンバイする ]
未沙: バルキリー隊、発進!
輝: スカル中隊、発進!
[ スカル中隊、発進。ヌー・ジャデルガー、リガート、戦闘ポッドなどが編隊を組んで工場衛星へ向かう ]

[ ダガオ艦 ]
ダガオ: なにをグズグズしてる! はやくやつらを撃破せんか!
ゼントラーディ兵士J: それが、反逆者があらわれまして、統制がとれません!
ダガオ: 反逆者だと!?
ゼントラーディ兵士J: プロトカルチャーに汚染された艦は、破壊するのだと申しまして…。
ダガオ: なにっ!?
[ ダガオ艦、友軍戦艦から砲撃をうけて爆発する ]
ダガオ: うおっ!
[ ダガオ、爆発とともに吹きとぶ ]
輝: 敵軍は混乱をきたしている。いまのうちにできるだけ制圧しておけ。
パイロットA: 了解。
[ 交戦 ]

[ ブリタイ艦ブリッジ ]
ゼントラーディ兵士K: 敵艦また1隻、戦闘不能に陥りました。
ブリタイ: 主砲発射準備。目標、前方の戦艦。
クローディア: 照準あわせ!
未沙: 第2クアドラン・ロー中隊、こちらの主砲線上にいる。ただちに退去せよ。
ゼントラーディ兵士L(女): 了解。
ブリタイ: 主砲発射!
[ ブリタイ艦、主砲発射。前方で大爆発が起こる ]

[ 戦闘が終わる ]
ブリタイ: 結局かれらは、われわれをプロトカルチャーと認めたか。
エキセドル: 制圧した敵兵の処置はいかがいたしますか?
ブリタイ: かれらとてわれらが同胞。来る者は拒まずと伝えろ。
[ ブリタイ艦、工場衛星内に入ってゆく ]

[ 工場衛星のフォールドを準備している ]
ゼントラーディ兵士M: いちおう準備は完了しました。しかし何度ものフォールドに耐えられるかどうか。
ブリタイ: かまわん、始動させろ。
ゼントラーディ兵士M: [ 敬礼 ]はっ!
[ フォールド・スタンバイ ]
クローディア: エネルギー・レベル20.7から上昇中。
ゼントラーディ兵士N: 空間転移、座標算出完了。
クローディア: 全フォールド・システム、長距離転移準備完了。
ブリタイ: 発進!
[ 工場衛星、フォールド ]
ゼントラーディ兵士O: 全フォールド・システム、最大出力へ。
エキセドル: 1分後に、ラグランジュ・ポイントへデフォールドします。
クローディア: フォールド・システムがほとんど限界です。目的地に到達後には、再作動できるかどうか。
ブリタイ: とりあえず当初の目的はほぼ達成した。航跡もなんとかごまかせるだろう。
エキセドル: デフォールド、します。
[ 工場衛星、地球付近にデフォールドする。マクロス・シティ上空に、工場衛星があらわれる ]

[ 次回予告 ]

ナレーター: トラッドの街で暴動を起こしたゼントラー人は、マイクローン装置の奪取をもくろんだ。駆けつけた輝たちは騒ぎを鎮めたものの、装置の管理を新統合軍に移すことには失敗した。その間隙をついて、カムジンの魔手がふたたび街を襲う。
次回、「超時空要塞マクロス」、「サタン・ドール」。

[ エンディング ]

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登場する人びと(登場回数)

一条輝(30)
早瀬未沙(30)

クローディア・ラサール(27)
マクシミリアン・ファリーナ・ジーナス(マックス)(22)
ミリア・ファリーナ・ジーナス(13)
ブリタイ・クリダニク(21)
エキセドル・フォルモ(20)

ダガオ(初)

ライバー・フォン・フリューリンク(4) - 写真
コミリア・マリア・ファリーナ・ジーナス(2)

管制官A - 新地球統合軍マクロス・シティ司令センター
パイロットA - バルキリー・スカル中隊
ゼントラーディ兵士A - ブリタイ艦
ゼントラーディ兵士B - ブリタイ艦
ゼントラーディ兵士C(女) - ブリタイ艦
ゼントラーディ兵士D - ブリタイ艦
ゼントラーディ兵士E - ダガオ艦
ゼントラーディ兵士F - ダガオ艦
ゼントラーディ兵士G - ダガオ艦
ゼントラーディ兵士H - ダガオ艦
ゼントラーディ兵士I - ダガオ艦
ゼントラーディ兵士J - ダガオ艦
ゼントラーディ兵士K - ブリタイ艦
ゼントラーディ兵士L(女) - 第2クアドラン・ロー中隊長
ゼントラーディ兵士M - ブリタイ艦
ゼントラーディ兵士N - ブリタイ艦
ゼントラーディ兵士O - ブリタイ艦

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スタッフ

脚本 … 大野木寛
絵コンテ … 高山文彦
演出 … 佐武海
原画 … 吉田絵理 スタジオどんぐり 山崎茂 門上洋子 高田三郎
動画 … みゆきプロ スタープロ

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ノート

ミリアがコミリアを高だかとさしあげる場面でながれている曲は、ミリア(声:竹田えり)が歌う「ミリアのララバイ」。

テレビ放送された全36話のなかで、ミンメイがいっさい登場しない唯一の回。ただし歌「0−G Love」がながされ、声だけは聴くことができる。

ゼントラーディ軍の敵対勢力「監察軍」の存在がじっさいに眼に見えるかたちであらわれたのは、ASS−1墜落時の第1話「ブービー・トラップ」をのぞけば本話がはじめてのことであり、かつ最後。

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