第28話「マイ・アルバム」

セリフとト書き

[ オープニング ]

ナレーター: 地球統合軍とゼントラーディ軍との激しい戦いから、およそ2年の月日がながれた。地球はほぼ全滅し、生きのこったのはマクロスに乗っていた人びとと、地球上のごくわずかな民間人、そしてゼントラーディ軍の少数の人びとだけであった。

[ 一条機、荒野に着陸する。輝、地上に降りて野生のタンポポの茂みを見つける ]
輝: 花だ。緑だ。
[ 輝、タンポポをのぞきこむ。輝、フォッカーとの思い出を回想する。緑の草原を少年の輝が走っている。プロペラ機に乗った若き日のフォッカーが手を振る。現実にもどった輝は近くに、2年前の大戦で撃墜されたバルキリーの残骸があるに気づく。輝、さきの激しい戦闘のことを思いだす ]

[ パトロール警備隊 ]
パイロットA: 隊長、応答願います。隊長!
パイロットB: どうした?
パイロットA: コールしても、隊長が出ないんだ。
パイロットB: バルキリーを降りて、廃墟を調べてるんだろ。
パイロットA: 無駄さあ、調べたって。このあたりには生存者はひとりもいないんだからなあ。だいたい、こんなパトロールを毎日やってること自体、無駄なんだよ。
パイロットB: ぼやくなぼやくな。ゼントラー人のなかに街で暴れまわっているやつらがいる以上しょうがないさ。任務と思ってあきらめろ。
パイロットA: 連中、いらだってきたのかなあ。
パイロットB: いらだつ?
パイロットA: 考えてもみろ。やつらは破壊だけに生き甲斐をもってたんだ。そんな連中にものをつくりだせっていったってなあ。しんどいぜ、これは、連中にとって。なかにはどうしてもなじめず、いらいらしてるやつだっているはずだ。
パイロットB: そうだな。地球人とゴタゴタを起こしているのも、案外そのへんかもな。ま、なにごともないことを祈って、のんびりまわろうや。

[ マクロスが着地した地点を中心にひろがる市街地(マクロス・シティ)。区画整備され、緑も見える。ロープウェイが走っている。輝の家では、未沙が台所でかたづけものをしている ]
未沙: [ 「私の彼はパイロット」を鼻歌で歌う ]ん〜、ん〜、ん〜、ん〜…。[ 水道をとめる ]よしっと。[ 独白 ]こんどから掃除代もらおうかしら? うふふ、無理ね。頼まれてもないのにあたしが勝手にやってるんだから。
[ 未沙、輝の寝室に入る ]
未沙: うふふふ、あいかわらずねえ。ふう。
[ 未沙、ベッドをなおしていると、テーブルの上に白いアルバムを見つける ]
未沙: ん?
[ 未沙、アルバムをめくる。輝とミンメイの写真 ]
未沙: あ…。
[ 未沙、アルバムをめくってゆく。すべてミンメイの写真。アイドル時代のブロマイドふうのものもあれば、歌手になる前の私的なショットもある。最後の写真は、第6話「ダイダロス・アタック」で撮った噴水前のふたりの写真。しだいにさびしさをつのらせる未沙。部屋の壁に貼ってあるミンメイのポスターを見つめる ]

[ 未沙、輝の家を出てくる ]
未沙: ん…もうっ!
[ 未沙、乱暴にドアを閉める。鍵をポストに入れて帰る。部屋のなかでは、ミンメイのポスターが逆さに貼りなおされている ]

[ 輝、コクピットにすわって考えこんでいる ]
輝: [ 独白 ]先輩、俺、まだ軍に残ってます。
フォッカー: [ 回想 ]どうした輝、情けない面しやがって。おまえ、ミンメイちゃんを守りたくって軍に入ったんじゃないのか? 彼女はどうしてる。
輝: [ 独白 ]ミンメイかあ。そういわれても、しばらく会ってないもんな。
フォッカー: [ 回想 ]会ってないだと? なんだおまえ、ほかに女でもこさえたのか!?
輝: そ、そんな人、いればいいですけど…。
フォッカー: ほんとうか、輝? 俺が軍隊に入っていたのはなあ、女が好きだからだ。好きな女を守る。いい仕事じゃないかあ。え? あっははは…。
輝: 好きな女を守る…、いい仕事…。
[ 輝、操縦桿をにぎる ]
輝: 好きな人。[ 独白 ]…好きな人か!
[ 一条機、発進。通信機からミンメイの歌う「0−G Love」が聴こえてくる ]
輝: ミンメイ!
[ 輝、ボリュームをあげる ]
輝: [ 独白 ]街から街へ巡業してまわってるって聴いたけど、元気かな。
カイフン: グランテ・シティのみなさん、ありがとう、ありがとう。
輝: グランテ! この近くだ。
カイフン: みなさん、街が日一日と復興しているのも、すべてみなさんの努力によるものです。リン・ミンメイは、そんなみなさんを励ますために来ました。そして彼女は、これからもみなさんのために歌いつづけます。地球をメチャメチャにした許すべからざる軍人どものためにではありません。[ 拍手 ]
輝: カイフン…。

[ グランテ・シティ ]
カイフン: われわれは一日もはやく街をよみがえらせ、軍からの屈辱的な生活物資の配給など断ちきっても、みずから生きていけるようにしようではありませんか! [ 拍手 ]では、明日の希望をミンメイの歌ごえに託して、つづいての歌は「シルバームーン・レッドムーン」。
[ ミンメイ、「シルバームーン・レッドムーン」を歌いはじめる。地球人とともに、ゼントラーディ人が聴いている。ゼントラーディ人のなかにはまだ巨大な者もいる ]
輝: そうか、いまこの近くの街へ来てるのか。
パイロットA: 隊長、応答願います。
輝: なんだ?
パイロットA: なんだじゃありませんよ。いままでなにしてらしたんです? ずっとコールしてたんですよ。
輝: なんかあったのか?
パイロットA: いや、隊長、バルキリーを離れるのなら、ちゃんと無線機ぐらい持ってってください。
輝: すまん。それより、聞いておどろくな。レッドゾーンに野生のタンポポが咲いてたぞ!
パイロットA: まさか野生のなんて…。冗談ばっか。
輝: [ 折ってきた一輪をモニタ前にさしだす ]ほら。これがなによりの証拠だ。
パイロットA: 待ってくださいよ。このあたり一帯は、自然再生計画区域からはずれているんです。
輝: 俺だっておどろいたよ。上空から緑が見えたときは。
パイロットA: それじゃ、自然再生計画の種が飛んでって、根づいたんですね。すごいなあ。
輝: ところでおまえたち、悪いが、そのまま予定のコースでパトロールをつづけててくれ。
パイロットA: お、どこかへまわられるんですか?
輝: グランテ・シティに、ちょっと寄ってくる。すぐに追いかける。なにかあったら、コールしてくれ。
パイロットA: 隊長。
輝: 心配するな。降りるときはちゃんと無線機を持っていくよ。頼んだぞ!
[ 輝、通信機を切って、グランテ・シティへ向かう ]

[ 輝、グランテ・シティを走る ]
輝: はっ、はっ、はっ…。
[ 輝、ミンメイのコンサートがおこなわれている仮設ステージに着く。輝のすぐうしろに、巨人の手が降りてくる ]
輝: おっ! んん?
ゼントラーディ人A: ごめんね。
輝: [ ミンメイの姿を見て ]ミンメイ…!

[ マクロス・シティの喫茶店 ]
男A: [ すれちがった女性を見て振りかえる ]おおっ!
男B: おおっ!
未沙: はあ。あいつ、ミンメイをわすれられないのね。でなかったら、いつまでもあの子の写真やポスターなんか…! あ。
[ 向かいのとおりを、ベビー・カーに赤ちゃん(コミリア)を乗せたマックスとミリアが歩いている ]
未沙: あ〜あ。
[ 未沙、マックスとミリアの姿を輝と自分にだぶらせる。とつぜんステレオの強い音。ミンメイの「私の彼はパイロット」がながれてくる。ステレオを持って歩く2人組の軍人がいる ]
軍人A: えらくなつかしいのやってるなあ。
軍人B: おい、ビール2本持ってきてくれ!
[ 未沙、席を立つ ]

[ アイキャッチ ]

[ グランテ・シティ。コンサート終了後の廃墟でカイフンは飲んだくれ、かたわらに疲れた表情のミンメイがすわっている ]
カイフン: ちきしょう! [ ウイスキーをラッパ飲みする ]うっ、うっ、うっ…。こんな街、出よう。ふざけやがって!
ミンメイ: お酒の飲みすぎよ。
カイフン: 見てみろ。あれだけ人が集まっていながら、たったこれだけだぞ! ええいっ!
[ カイフン、謝礼金がわりの配給物の入った箱を蹴りとばす ]
ミンメイ: あたしは、なにももらわなくったっていいのに。
カイフン: きみはプロなんだぞ、ただで歌うことなんかない!
ミンメイ: どうして? あなたはみんなを勇気づけるために歌えっていったじゃない。おかしいわよ、ヘンよ!
カイフン: 生きていくためだ。報酬をもらってなにが悪い。
ミンメイ: [ 散らばった品物を拾いあつめながら ]ほかの人たちだって、生きることだけで精いっぱいなのよ。これだけでも感謝しなくちゃ。
カイフン: [ 酒を飲む ]感謝!? 生活物資を送ってくださっている軍に、感謝しろっていうのか?
ミンメイ: みんなからもらったって、出どこはおなじでしょう? どうしたっていうの!
カイフン: 出よう。こんな街はいじましくって気が滅入ってくる。ただし、マクロスの街には絶対に行かないからな。
ミンメイ: 軍人を悪者にして、いじいじしないで。
カイフン: 俺は絶対に軍人どもを許さん。
ミンメイ: もうやめてよ!
カイフン: なぜ軍人をかばうんだ!
[ 廃墟の陰から、輝がふたりのケンカを見ている ]
ミンメイ: いったいどうしたっていうの? このごろヘンよ。ぜんぜん人がかわっちゃったみたい。
カイフン: てえっ!
[ カイフン、からになった瓶を投げあげ、まわし蹴りでこなごなにする ]
カイフン: てやっ!
[ 破片がミンメイの足もとに散らばる ]
ミンメイ: 飲んで愚痴こぼすなんて、最低よ。
カイフン: うっ。
ミンメイ: あなたがどういおうと、いまのあなたよりは輝たち軍人のほうがよっぽど偉いわ。
カイフン: 偉いだと?
ミンメイ: もとの地球にもどすために、一生懸命やってるじゃない!
カイフン: もとはといえば、誰がこんな地球にしたんだ。なんで俺たちがその尻ぬぐいをしなくちゃならないんだ!
ミンメイ: しばらく、べつべつに行動したほうがいいみたいね。
カイフン: えっ!?
ミンメイ: あたし、マクロスの街へ行ってみるわ。
カイフン: ほ、本気か。ここからは5000キロもあるんだぞ、どうやって。
ミンメイ: 考えるわ。しばらくひとりにして。
カイフン: く、く…、けやっ!
[ カイフン、腹立ちまぎれに手近ながれきを蹴りとばす。輝の通信機が鳴る ]
ヴァネッサ: 一条大尉、応答願います。
輝: どうした!
ヴァネッサ: 至急ダニューブ・エリアのビヨン・シティに向かってください。
輝: また、喧嘩か泥棒だろ?
ヴァネッサ: ゼントラー人が武器を奪って、地球人の居住区を襲っています。
輝: 武器を奪って!?
ヴァネッサ: バトル・ポッド3機、ほかは見あたりません。
輝: わかった、すぐ向かう。俺の部下には?
ヴァネッサ: もう連絡済みです。ひと足さきに現地へ向かいました。
輝: 了解。
[ 輝、駆けだしてゆく。カイフン、がっくりと膝を折ってすわりこむ ]

[ マクロス・シティの未沙の家。未沙がカーテンを開けると、電話が鳴る ]
未沙: ん。
[ 未沙、電話をとる ]
未沙: 早瀬です。
ヴァネッサ: 少佐、非番のところ申しわけありませんが、至急、司令センターに来てください。
未沙: なにかあったの?
ヴァネッサ: ゼントラー人が武器を奪って暴れているんです。
未沙: えっ! くわしいことはそっちで聞くわ。
[ 未沙、クローゼットから制服をとりだし、カーテンを閉め、着がえる ]

[ ビヨン・シティ。周囲を破壊するリガート3機と、逃げまどう人びと ]
人びと: [ 口ぐちに ]うわあ、助けてくれ〜。
[ 輝の部下たちが到着する ]
パイロットA: 隊長は、隊長はまだか!
パイロットB: こっちへ向かってる! ああっ!
[ 燃える市街地。逃げていた少女ふたりがつまずく ]
少女A: あっ!
少女B: あっ!
[ リガートが迫る ]
少女A: ああ〜っ!
少女B: ああ〜っ!
[ 少女らを踏みつぶそうとしたリガート、接近するバルキリー隊に気づいて足をとめる ]
少女A: はっ!
少女B: はっ!
パイロットA: どうする!?
パイロットB: すこしでも街から遠ざけるんだ。
[ リガートのビームが、バルキリーの片腕をもぎとる ]
パイロットA: 隊長〜!!

[ 一条機 ]
未沙: 隊長みずから任務を放棄してるって、どういうこと!?
輝: あ、あれ? 休みなのに呼びだされたの?
未沙: 質問にこたえて!
輝: ん、ちょっと、人に会いに行ってたんだ。まさか武器を持ちだすまでエスカレートするとは思ってもみなかった。
未沙: 誰に会いに行ったかは、想像がつくわ!
輝: えっ!?
未沙: とにかくいそいで。任務を一時でも私用のために放棄するなんて、隊長失格よ!
輝: なにツンツンしてんだよ!
[ 未沙、乱暴に通信を切る ]
未沙: んっ!
ヴァネッサ: [ ひとりごと ]あたしだって、ああいう態度とるわよね。非番のときに呼びだされたら。

[ マクロス・シティの新地球統合軍司令センター ]
キム: ねえねえ、なんでヴァネッサだけ昇進したと思う?
シャミー: あんたもそう思う? やあね。あなたは論外として、知性、人格、容姿どれをとってもあたしのほうがヴァネッサよりすぐれてるのに! なんで〜?
キム: いまの質問、撤回するわ。あなたになんか訊いたのが、まちがいでした。
シャミー: なによう、バカにして!
キム: あ、仕事仕事。少佐が恐い顔して立ってるわ。
シャミー: え〜。やだあ。

[ ビヨン・シティ。バルキリー隊とリガートの交戦 ]
パイロットB: な、なにやってんだ、隊長は!
輝: だいじょうぶか!
パイロットB: 隊長、遅いですよ!
輝: みんなご苦労だった。ここは俺にまかせて、さがってろ。
パイロットA: だいじょうぶです。
輝: いわれたとおりにしろ!
[ 一条機、リガートの砲撃をかいくぐって接近する ]
輝: 攻撃をただちに中止して、武器を捨てなさい! 不満があったら、聞いて検討します。とにかく攻撃をやめなさい。
[ リガート、攻撃しつづける ]
輝: この野郎!
[ 一条機、反撃してリガート1機の足を撃ちぬく ]
輝: 攻撃をやめろ〜!! バカなことはやめるんだ〜!
[ 輝、さらにリガート1機の足をねらって撃破。残りの1機は逃走しはじめる ]
ゼントラーディ人B: [ リガートから出てくる ]うう…、うわあ!
[ 撃墜されたリガートから出てきたゼントラーディ人2名が逃げだしてゆく ]

[ バルキリー・パトロール警備隊、マクロス・シティに帰還する。輝が滑走路に降りたつと、未沙が待っている ]
輝: 隊長失格って、もういちどいいたそうな顔ですね。
未沙: べつに。
輝: ヘンですよ、さっきの少佐は。
未沙: グローバル総司令が顔を出すようにって。
輝: 総司令が? いまの事件のことかな。
未沙: それで…、[ さぐりを入れる ]ミンメイに会えたの?
[ 輝、足をとめる ]
未沙: マネージャーのカイフンと、いまグランテにいるって聞いたけど。
輝: 会うことは会ったけど、話はしなかった。遠くから見ていただけさ。
未沙: どうして話さなかったの?
輝: そんな雰囲気じゃなかったんだ。
未沙: なにかあったの?
輝: [ 関係ないといわんばかりに ]べつに!
未沙: ん…。
[ 未沙、輝のうしろからついてきたが、駆けだしてきて封筒を手わたす ]
未沙: んんっ!
輝: ん、なにこれ?
[ 輝が封筒をあけると、未沙の写真3枚が入っている ]
輝: ん、ええ!?
[ 未沙、なにもいわず走りさる ]

[ グローバル総司令の部屋。ノックの音がする ]
輝: 一条大尉、まいりました。
グローバル: 入りたまえ。
[ 輝、部屋に入る ]
グローバル: 早瀬少佐からくわしい報告はうけた。危惧していたことが現実になってしまったようだな。
輝: これで済めばいいんですが。
グローバル: 来てもらったのはこんごのことだ。
輝: と、いわれますと?
グローバル: このさき、おなじような暴動が起きる可能性はある。だとしたら、いまのうちにパトロール隊に所属しているゼントラー人をほかの部署、たとえばマクロスの内部勤務に移しておいたほうがいいかと思ってな。
輝: そうですね。僕の隊にも数人いますが、こんごおなじようなことが起これば、ゼントラー人同士が殺しあうことも…。
グローバル: よしっ! ゼントラー人の配置転換をしよう。
輝: わかりました。

[ ビヨン・シティ。廃墟にたたずむミンメイ ]
ミンメイ: 会いたいな、輝。

[ 輝、ミンメイとカイフンの喧嘩を思いだす ]
輝: [ 独白 ]うまくいってないのかな、あのふたり。1年前に会ったときは、あんな感じじゃなかったのに。

[ 次回予告 ]

ナレーター: 各地で続発する暴動は、ついにマクロス・シティまで飛び火し、拡大の様相を呈していた。そんな折、エキセドルによってもたらされた地球人とゼントラーディ人に関する調査結果は、恐るべき未来を暗示していた。
次回、「超時空要塞マクロス」、「ロンリー・ソング」。

[ エンディング ]

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登場する人びと(登場回数)

一条輝(28)
リン・ミンメイ(28)
早瀬未沙(28)

ブルーノ・J.グローバル(25)
ロイ・フォッカー(21) - 回想シーン
マクシミリアン・ファリーナ・ジーナス(マックス)(20) - セリフなし
ミリア・ファリーナ・ジーナス(11) - セリフなし
ヴァネッサ・レイアード(27)
キム・キャビロフ(24)
シャミー・ミリオム(26)

リン・カイフン(13)
コミリア・マリア・ファリーナ・ジーナス(初)

男A - マクロス・シティ
男B - マクロス・シティ
少女A - ビヨン・シティ
少女B - ビヨン・シティ
ゼントラーディ人A - グランテ・シティ
ゼントラーディ人B - ビヨン・シティ
パイロットA - バルキリー・パトロール警備隊
パイロットB - バルキリー・パトロール警備隊
軍人A - マクロス・シティ
軍人B - マクロス・シティ

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スタッフ

脚本 … 星山博之
絵コンテ … 石黒昇
演出 … 高山文彦
キャラ作監 - しまだひであき
原画 … 山崎茂 門上洋子 神原敏昭 しまだひであき 江川すぐる
動画 … 神田浩一 本猪木浩明 三坂徹 山本勝也 北村大平 井戸智恵子 青柳富士子

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ノート

第3部「戦後編」スタート。これまでとはかなり話のおもむきが異なり、ときには「昼メロ」などと揶揄されもするが、地球人とゼントラーディ人との共存のむずかしさ、平和を維持するために軍備増強をはかるジレンマをはじめとする戦後問題や、本編ではあきらかにされなかったプロトカルチャーの謎などが語られており、それなりに延長回としての役割をはたしている。

輝は大尉、未沙は少佐に昇進している。グローバル艦長は新地球統合軍の総司令になっている。

第一次星間大戦終結から2年たって、まだ仲が進展していない輝と未沙の関係も異様だが、なにより(合鍵は持っていないにしても)自由に輝の家に出入りし、料理や掃除をしてゆく未沙の気持ちに輝がまったく気づいていないという設定は理解に苦しむところ。

ナレーターはゼントラーディ人といっているが、本編のなかでは「ゼントラー人」の呼称ももちいられている。

輝のアルバムは、初陣前夜にミンメイと撮った噴水前の写真(第6話「ダイダロス・アタック」)が最後となっている。しかし、前ページに貼られている数多くの写真にはミンメイがアイドル歌手デビューした(2009年11月)以降のブロマイドらしきものもふくまれており、写真の貼ってある順番は過去から現在へという時系列にそっているのではないらしい。
それとはべつにミンメイの私的な写真の数の多さは、本編では直接語られていなかった輝とミンメイの親密さを物語っており、興味ぶかい。

マクロス・シティをぶらつく新地球統合軍の兵士が、ラジオからながれてきたミンメイの歌を小馬鹿にしたように懐かしがったり、軍服のまま日中にビールを注文したりする場面は、ミンメイ人気の陰りと、戦闘がなくなって緊張感をうしなってきたことを暗示している。

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